
打ち合いとなった一戦は神村学園が、追いすがる甲斐清和を振り切り11対5で勝利した。
先制したのは神村学園。2回、2死無走者からヒットとエラーでチャンスを作ると、久保栞夏のタイムリーで1点を挙げる。
3回は2つの押し出し四死球と再び久保がタイムリーを放ち、3点を追加する。
対する甲斐清和は3回、2死無走者から連打でチャンスを作ると、城優彩のタイムリー二塁打で1点を返す。続く三森千夏が打ち上げた打球をライトが落球し、2者が生還。4対3と1点差に迫る。
だが直後の4回、神村学園が捕逸で1点を追加すると、宮良花凜、久保の連続タイムリーで7対3とリードを広げる。
8対3となった6回、甲斐清和は2死一塁から島田杷莉瑳、城の連続タイムリー二塁打で2点を返し、8対5と差を詰めていく。
だが神村学園が流れを渡さない。2点を返されると、投手を先発・森田真佑那から白畑優杏に交代。この白畑が一人目の打者は抑えたものの、次打者に死球を与えて満塁のピンチを招くと、女子野球監督歴25年を超える橋本徳二監督がタイムをかけ、初めて自らマウンドに向かい選手に声をかけた。
「動揺するな。(白畑には)ランメニューを走り切ったんだから大丈夫だ。満塁で守りやすいぞ。絶対にビビるな」
監督からマウンドでのゲキを初めて受けたナインは後続を打ち取りピンチを脱すると、7回には久保のこの日5打点となる2点タイムリーなどで3点を追加。11対5と突き放し、継投もハマった神村学園が3回戦進出を決めた。
敗れた甲斐清和は神村学園を上回る15安打を放つものの及ばなかった。