COLUMN
大会コラム

2024.03.22

熊本国府vs折尾愛真

熊本国府 6-1 折尾愛真

「絶対に(熊本国府)男子(野球部)より先に負けたくないな。」

と意気込み、熊本国府が初戦を突破した。

 

行田での第4試合、試合開始は15時07分。昨年の選抜ではベスト8の折尾愛真と、男子野球部が今年選抜初出場甲子園初勝利で注目を集めている熊本国府との戦いは、強い西日が外野方向から差し込む中始まった。

 

試合が動いたのは2回表。熊本国府が四球と送りバントで2死二塁の状況を作ると、9番・平金がレフト方向へタイムリーツーベースヒットを放つ。1番・大嶌もレフトへのタイムリーツーベースヒットで続き、2点の先制に成功した。

投げては熊本国府エース田中遥が、ランナーを背負っても堂々としたマウンドさばきで無失点ピッチングを続ける。

▲昨夏からさらに一回りパワーアップした熊本国府エース・田中遥

3回表から折尾愛真は投手交代。 木築琉瑠がマウンドにあがる。変化球を織り交ぜたピッチングで相手に的を絞らせず、スコアボードに0を刻んでいく。

▲3回から無失点ピッチングを続ける折尾愛真エース・木築琉瑠璃

5回裏、折尾愛真の攻撃。相手のエラーで先頭が出ると、送りバントで確実に1死二塁と得点圏にランナーを置く。その後相手の好守備もあり2死一塁となるが、2番堀がタイムリーヒットで1点をもぎとった。

▲本塁を踏みベンチに迎えられる8番・河添

 

このまま同点なるかというところだったが、熊本国府エース田中遥が後続を空振り三振に斬って取り、流れを断ち切る。

 

しかし折尾愛真打線もエースのピッチングを受け援護しようと奮闘し続ける。

6回裏、代打・松本が四球を選び出塁すると続く6番・杉原が良い場所に転がしバントヒットで1死一、二塁に。送りバントで2死二、三塁と同点のチャンスを拡大した。しかし一点が遠く、ここも最後は熊本国府エース田中遥の前に三振を喫する。

一点差のままスコアボードに0が並ぶ拮抗した試合展開を制したのは、熊本国府だった。

7回表。1死一、三塁から、3番・田中が申告敬遠で1死満塁というところで打席には4番・植田。「申告敬遠で自分に回ってきたので、もう絶対打ってやるって打席に立ちました。」と意気込み、結果は走者一掃のタイムリースリーベースヒット。それまで苦戦していた相手エース木築から4点を獲得した。この味方からの大きな援護に応えるように、熊本国府・田中は7回裏三者凡退で斬る完璧なピッチングを見せゲームセット。

▲タイムリースリーベースヒットを放った4番・植田

熊本国府・河野監督は1人で投げ切った田中に対し「四球を出さなかったことと、ピンチになっても堂々と投げてくれた。ピンチはたくさんあったけど、夏より安心して見られた。」として、田中本人は「折尾愛真は去年から強打者がそろっていて強いイメージがあったので抑えられたのは嬉しかった。」「絶対に(熊本国府)男子(野球部)より先に負けたくないなと思っています。」と語る。

惜しくも敗北したがハイレベルな投手戦とあきらめないプレーを見せてくれた折尾愛真の池田監督は「何が何でもこの3年生を勝たせたいので夏に向けてがんばりたい。」と言葉を残した。

▲最後まで戦い抜き、声を出し続けた折尾愛真ベンチ

 

#熊本国府 #折尾愛真